皇天馬はのろけたい
必死の告白に一成がイエスと返してくれた時、天馬はそれこそ天にも昇るような気持ちだった。密かに片思いし続けた相手と気持ちが通じ合ったのだから、それも当然だろう。
元々一成は、天馬への好意を隠しもしない人間だった。だから嫌われているとは思っていなかったし、好かれている自信はあった。
ただ、それはあくまで「夏組」で「友人」という枠組みで、「恋人」としての好意を持ってくれる可能性があるかどうかなんて、さっぱりわからなかった。
だから、みっともないくらいに余裕のない告白になってしまったわけだけれど、一成はその告白を受けてくれた。
もっとも、一成が色々と気を回した結果のイエスだったのではないかと天馬は心配していた。
自分の意見を言うことができるようになったとは言え、本質的に一成はやさしい男だ。
天馬を傷つけまいとしてとか、夏組としての関係性に変化があるんじゃないかという恐れとか、そういう諸々でひとまずイエスをくれただけかもしれない。
それでもいいと、当時の天馬は思っていた。
今はひとまず、恋人の立場が欲しかった。たとえどんな理由があったとしても、恋人という関係性になれたことは確かなのだ。
だから、その立場で存分に、一成の心をきちんと自分へ振り向かせてやればいいのだと、天馬は密かに決意していた。
なんて話をすると、一成は心底楽しそうに笑っていた。
「マジか~」と言ってケタケタ笑うので、自分の決意が茶化されている気になってわずかに天馬はむくれたのだけれど。
そのあとに続いた「テンテンに告白される前から、オレずっとテンテンのこと好きだったよ」という言葉に全てがどうでもよくなった。
面白そうな笑みに似た照れくさそうなほほえみ。冗談でも何でもなく、一成はずっと自分に思いを向けていてくれたのだ、と確信させるような表情。
そういう顔はずるいと天馬は思う。
いつもは明るく、ふわふわと軽い空気をまとっているくせに。こんな風に、天馬のことを語る時の一成は何だかひどく静かな調子で、とても大切なものに触れるみたいな雰囲気を漂わせる。
それは同時に、天馬に向けられる心がどれほど深い場所から来るのかという証明でもある。
その事実が嬉しくて、同じくらい大事にしてやりたいと思うし、一成にこんな風に思いを向けられているという事実を誰かに知らせたくないかと言えば嘘になる。
天馬とて、誰彼構わず吹聴する趣味はない。
一成の何もかもを教えたいわけではないし、自分だけしか知らない表情だとか声だとか、そういうものは心に仕舞ったままで絶対誰にも知らせるつもりはない。
だけれど、心から信頼した相手に一成の話をしたいと思うことはあった。
そう、紬の言う通り。
惚気話をすることへの気恥ずかしさはあるけれど、恋人の魅力を口にすること自体は全然嫌ではなかったし、むしろ話がしたかった。
恐らくそれは、今まで二人の関係を徹底的に隠し続けていたことも起因している。
天馬と一成は、MANKAIカンパニーのメンバーの前でさえ、恋人同士であることを隠してきた。夏組や監督には伝えたけれど、だからと言ってあからさまな振る舞いをすることは避けた。
なので、夏組のメンバーにも恋人としての一成について話をする機会はあまりなかった。
純粋に照れくさいということもあるけれど、関係性を隠している手前大っぴらに口に出すのを避ける、という意識が大きかった。
しかし、である。
一成にプロポーズをして、二人で共に人生を歩むと決意した。それに伴ってMANKAIカンパニーの大切な人たちに報告をしたことで、自分たちの関係を隠す必要がなくなった。
結果どうなったかと言えば、MANKAIカンパニーの彼らの前でなら、人生の伴侶である一成のことを素直に話すことができるようになったのだ。
今まで黙っていたからこその反動なのかもしれない。誰にも言えなかった。ずっと口を閉ざしてきた。しかし、今はもう、いくらだって言ってもいい。
劇団の大切な彼らに、何一つ隠すことなく大切な人のことを話せる。その事実が思った以上に嬉しかったのだ。
「――それで、天馬くん、どうかな。咲也くんからは色々聞いてるんだけど」
カレーを食べ終えた紬が、メニューを開いて食後のコーヒーを吟味しながらそう言う。
食事中は他の雑談なんかもしていたけれど、紬は当初の目標を変えるつもりはないらしい。天馬の惚気話を聞きたい、と言って水を向けてくる。
最後の一口を口に入れた天馬は、丁寧に口の中の物を飲み込む。「ごちそうさま」と手を合わせてから、紬に向かって言葉を返す。
まあ別に、嫌なわけではないし、食事中にあらかた心の整理はついていたのだ。
「絶対誰にも言わないか?」
「もちろん」
「一成にもだぞ」
「それはうっかりしちゃうかも」
肩をすくめて紬が笑う。あまりに素直な返答に、天馬は苦笑を浮かべるしかない。
「まあ、いいけどな」
「いいんだ?」
「別に嫌がったりはしないだろ。むしろ、直接言えって言われるくらいだ」
そんなことを話すな、と言われるとは思っていなかった。
紬が相手だし、自分がどれほど一成を大切に思っているかという話なら、「オレに言えばいいじゃん!?」と言われるかもしれないけれど、それくらいだ。
天馬の返答に楽しげな笑みを浮かべた紬は「そっか」とうなずいて、メニューを閉じた。コーヒーを決めたらしい。天馬はどうするかと聞かれるので同じものを、と答えた。
皿を下げる店員に二人分の注文をしてから、紬は改めて視線を真っ直ぐと寄越す。真剣というより、ただ嬉しくてたまらないといった表情だった。
「雑誌インタビューで咲也くんと一緒になったんだよね?その時、天馬くんがカズくんの話を色々してくれたって聞いて、ほほえましいなぁって思ってたんだけど」
咲也とはこの前確かに一緒にインタビューを受けた。その時にどんな話をしたのか、天馬はしかと覚えていた。
共に人生を歩むと報告をしたあとだったので、咲也が改めて祝福を贈ってくれたのだ。
必然的に、話は天馬と一成のことになったし、咲也自身が聞き上手ということも手伝って、天馬は色々と一成の話をしていた。
きちんと言葉にできることが嬉しかったし、一成の話を誰かに聞いてほしいという気持ちからだ。
「咲也くんは特に惚気話だとか、そういう意識はなかったみたいだね。たぶん、天馬くんもだと思うけど」
「別に……惚気てるつもりはなかったからな」
その時は少なくともそんな意識はなかった。
今はもう、紬に「惚気話」と指摘されているから自覚はあるし、自分が話したいことというのは一般的に惚気話と呼ばれるものなんだろう、ということは理解していたけれど。
「それで、色々聞いてはいるんだけど。やっぱり、天馬くんから直接聞きたいなと思って――えっと、カズくんのかわいいところってどんなところ?」
ニコ、ときれいな笑顔を浮かべる紬。さっきもそんな話をしていたし、咲也にもこんなことを話していたな、と天馬は思う。
よっぽど気になるのか、それとも単なる話の接ぎ穂なのか。わからないけれど、天馬はすでに腹をくくっていた。
相手は紬さんだし、今まで黙ってたんだ、これくらいはいいだろ。
「何やっても大体かわいいとは思ってるけどな。でも、あんまり人に頼らない一成が無意識にオレに甘えてくるのが特にかわいいと思う」
一成は自制心のある人間だ。自分の心を制御することに長けているので、本気で誰かを頼ったり素直に甘えたりする場面は少ない。どうでもいいことに関しては、すぐに「ヘルプ~!」と叫ぶくせに。
「特に寝落ちしかかってる時とかはわりと素直になる。この前、ソファでうたた寝してたから何かかけてやろうと思って立とうとしたら、『やだ』って言われたのがかわいかった」
恐らく一成本人は無意識だから、そんなことを言ったなんてことも覚えていないかもしれない。だけれど、隣に座る天馬が立ち上がろうとした気配を感じて、『いっちゃやだ』とつぶやいたのだ。
衝動的に抱きしめようとして、起こしてしまったらまずいと思いとどまったオレを褒めてほしい、とあの時天馬は思ったものだ。
「ちゃんと意識がハッキリしてる時に、ぎこちなく甘えてくる時もかわいいけどな。普段スキンシップはやたらと多いのに、そういう時は恥ずかしがって遠慮がちに触ってくる。そういところもかわいいと思うし好きだ」
真顔で言い切ると、紬は笑顔のまましばらく固まったあと盛大に笑い出した。楽しくてたまらない、といった調子で目の端に涙まで浮かべている。
「あはは、ごめんね、天馬くん。こんなにストレートに言ってくれるとは思わなくてちょっとびっくりしちゃったんだけど――うん、そうだよね。天馬くんがカズくんをどれだけ大切にしてるかって話は、恥ずかしいことじゃないもんね」
紬の言葉に、天馬は当然だといった様子でうなずいた。
何一つ隠すことなんかありはしないのだと言い切るような天馬の態度が、紬には嬉しい。二人の気持ちを疑ったことはないけれど、ずっと隠し続けていたことを知っている。
だからこそ、今自分の前で、気持ちを一つも隠すことなくありのままに言葉にしてくれることが本当に嬉しかったのだ。
紬は、咲也から聞いた話を一つ一つ紐解くように口にする。あまりデートらしいデートのできない二人がそれでも一緒に行ったことのあるところはどこか。
天馬は穏やかに、一緒に美術館へ行った時の話とか、イチゴ狩りに赴いた時のこと、一成の個展が終わるギリギリの時刻に駆け込んで二人だけの時間を作ったことなんかを話した。
「紬さんが教えてくれたカフェも行ったことがある。一成が気に入る店、結構教えてくれるよな」
「カズくんすごく喜んでくれるから、この店はどうかなこっちはどうかなって、色々話をしたくなっちゃうんだ。二人のデートの役に立ってたら嬉しいな」
「ああ、感謝してる。今度はここに行きたいって一成が言ってくれるのも嬉しいし、楽しそうだからな。オレがあんまり目立たない場所を選ぼうって、無意識に思ってるのもちょっとくすぐったい」
紬から教えられたカフェを選ぶ時、一成の判断基準には「天馬があまり目立たない」ということが入っていた。
この店はだめかな~と言う一成の言葉を何度か聞いている内に、オープンテラスの店を避けていることはわかった。だからどうしてなのかと理由を聞けば、「だって、テンテン目立っちゃうっしょ」と言われたのだ。
しかも、本人にとっては当然の話だから「どうしてそんなことを聞くのか」と顔をしていたことも、天馬の胸を打った。
我慢をさせてしまうことが申し訳ないとは思ったけれど、それでも天馬と一緒に行くことを選びたいと声ではなく伝えられたようで。
一成からの愛情をしかと感じている天馬の様子に、紬は唇をほころばせる。その間にコーヒーが運ばれてきたので、ゆっくりと口をつけながら紬はさらに言葉を重ねる。
天馬はすでに隠す気はないようだし、今後こんな風に時間が取れるのはいつかわからない。それなら、たくさん話を聞きたいと思ったのだ。今までずっと見守ってきた二人の、この上もなく幸せな話を。
「それじゃ、今度この店にも二人で来てみたらどうかな。閑静な場所だし、あんまり人の目はないと思うよ」
「ああ、それはオレも思ってた。この店、一成が好きそうだろ」
おとぎ話に出てきそうな雰囲気は、確かに一成が好みそうな店ではある。そうだね、とうなずいた紬に天馬も大いに肯定を返す。
「あいつもカレー食べたいとか言いそうだし、ケーキセットとかもあるみたいだしな。喜ぶと思う」
「うん。ぜひ来てもらいたいけど――どうしても泊まりになっちゃうから、天馬くんは難しそうだよね」
一成ならばある程度自由に休みを取れるけれど、天馬はそうも行かないだろう。今日だって、あくまで仕事の隙間時間であってオフではないのだ。天馬が顔をしかめているのは、その自覚があるからだろう。
「もう少し経ったら落ち着くのかな。そしたら、二人旅行なんかもいいかもしれないね。そうだ、どこか行ってみたいところはあるのかな。国内だったら、俺もそれなりに穴場を紹介できるかも」
「――紬さんのおススメって何かすごそうだな」
面白そうに天馬が笑うのは、日本全国をあちこち飛び回っている紬からの提案だからだろう。実際に色々な所へ足を運んでいる紬だからこそ知っているものがありそうだった。
「そうだな。一成は海が好きだし、マリンスポーツも好きだからそういうのができるところに連れていってやりたいとは思う。ただ、紬さんに教えてもらうなら、Webには載っていないような場所がいいな。きっと驚くし、そのあとすごく喜んでくれると思う」
天馬にはその様子が簡単に想像できた。
SNSに強い一成だけれど、インターネットだけで得られる情報が全てではないことは当然知っている。
だからきっと、どこにも載っていないような場所に連れて行ったら、宝の眠る島にでも辿り着いたみたいにキラキラと笑う。それから「すげーね、テンテン!」なんて言ってくれるだろう。
「それと、あんまり人に会わないところだと嬉しい。あいつには我慢させて悪いと思うけど、人目の多い場所だと騒ぎになるからな」
少し声のトーンが低くなったのは、普通の旅行が難しいことを自覚しているからだろう。
皇天馬とは、日本では知らないものなどいない存在なのだ。ただでさえ、宿泊場所も慎重に吟味しなくてはならない。
加えて、MANKAIカンパニーのメンバーには関係を伝えたとはいえ、世間一般に天馬と一成が恋人同士であると知らせたわけではない。二人きりで旅行、というのは人の目を気にする必要がある。
「うん。思い当たる場所はいくつかあるから、あとで連絡するね。気に入ってくれるといいんだけど」
コーヒーカップを傾けながら言えば、天馬が嬉しそうに「ありがとう」と言う。一成と一緒に行ける場所がある、というのが心底嬉しくてたまらないといった様子に、紬の心も何だかふわふわと軽くなる。
「本当なら、テーマパークとかにも行ってみたいんだけどな。さすがに二人きりだと無理があるから、夏組のあいつらが一緒に行ってくれるのはありがたいんだ。あいつらと一緒なら楽しいに決まってるしな」
純粋に二人きりで出かける、となると何かと制約が多い。ただ、夏組としてなら、天馬のスケジュールというハードルさえクリアできれば、一緒に出掛けること自体はわりと可能だった。
事情を知る夏組は、気を利かせて二人きりの時間を作るくらいはしてくれるし、そうでなくとも全員で遊びに行けば純粋に楽しいので充分満足できたのだ。
「――でも、あいつに色々我慢させてるのは事実だ。一成はテーマパークとか好きだろ。恋人がいたら二人きりで行きたいって思うはずなのに、仕方ないって言う。本当に心から思ってるんだ」
二人きりで行きたいと思っていることは、一成も認めている。だけれど、同時にそれが叶わないということをすんなりと受け入れてもいた。
さすがに、天馬と二人きりでテーマパークに行こうものなら、あっという間に噂になってしまうだろう。
それを選べないことを一成は痛いほど理解しているから、恨みがましい言葉も言わないし、拗ねることさえしないで「仕方ないよねん」と言うのだ。
「本当は、一成が望むなら何だってどんなことだって叶えてやりたいんだ。でもどうしたってできないことはある。それくらいはオレだって理解している」
静かなまなざしで並べられる言葉を、紬は聞いている。
それは、皇天馬という名前を背負っているからこその葛藤で、どうしたって逃れることのできない業であり、天馬が選んだ道の上に必ずついて回るものだ。
それはいっそ懺悔のような言葉だ。皇天馬が皇天馬であるからこそ、落ちてしまう影を語るような言葉だ。
しかし、違うのだと紬は理解していた。だって、その言葉を口にする天馬の声は、ただしんとした決意を宿していた。
天馬は言う。真っ直ぐと紬を見つめて、とっておきの言葉を語るみたいに。大事な人を思い浮かべて、まるで誓うみたいに。
「だからそれなら、できることなら何だって叶えてやる。オレの持てる全部で、あいつの望みを叶える」
ままならない現実や、どう頑張ってもできないことがあると天馬は知っている。だからそれなら、できることは全部叶えてやると決めた。
それはただの願望ではなく、純然たる決意だ。たった一人、唯一と心に決めた相手なのだ。これくらい当然だ、と天馬は思っている。
天馬の言葉に、紬は少しだけ沈黙を流したあとで、心からといった調子で言葉を落とした。
「天馬くんは、本当にカズくんのことが大好きなんだね」
しみじみとした、落ち着いた声だった。ずっと前から知っていた事実をもう一度取り出してなぞるような、そういう声だった。
天馬はわずかに唇に笑みを浮かべて答える。何当たり前のことを言ってるんだ、という若干の呆れのようなものをにじませて。
「オレの唯一だからな。大好きに決まってるし、それだけじゃ足りないくらいだ」
きっぱりと放たれる言葉には、一切照れる響きがない。
もっと昔の天馬だったら、あわてふためいて真っ赤になって、小さな声でようやく肯定を返した場面だろう。
しかし、今紬の前にいる天馬はとっくに覚悟をしていた。一成と一緒に歩いていくこと。これから先の人生を共にすること。この世界のたった一人の手を握る天馬は、静かな決意を宿しているのだ。
「天馬くんもすっかり大人になったんだね」
「……何だそれ。親戚みたいなこと言うな」
コーヒーカップを両手で持つ紬がそう言えば、天馬が面白そうにつぶやく。
紬の選んだコーヒーに「これ美味いな」と嬉しそうに言う姿は、無邪気な少年のようだけれど。
最初に出会った高校生の時とは違うのだということを、紬は改めて思い知る。紬は穏やかな笑みで答えた。
「そうかもしれない。天馬くんが、すごく成長したんだなって思うと嬉しいんだ。こんな風にストレートに言ってくれるとはさすがに思ってなかったし」
照れることもせず、一成への愛を素直に口にできるようになったのは天馬の成長の証だと紬は思う。
そうでなければ、拒絶はしないまでももう少し曖昧に言葉を濁すだろうと考えていた。もちろん、紬はそれでもよかったのだけれど。予想に反して、天馬は一成への愛情をきちんと言葉にした。
「別に隠すようなことじゃないだろ。それに、紬さん経由で一成に伝わるのもそれはそれでありかなと思ったんだよ」
淡々とした調子でそんなことを言われて、紬は首をかしげた。言っていることはわかる。しかし、どういう意味なのかがわからない。
天馬は言葉を続けた。それまでの落ち着いた声ではなく、はしばしに楽しくてたまらない、といった雰囲気をにじませて言った。
「オレは、オレの人生全部で一成がどれだけ好きかって伝えるって決めてる。その内の一つとして、紬さんからオレの言葉が伝わったら、よけい印象に残りそうだろ」
そう言った天馬は、イタズラを仕掛ける時のような表情をしていたので。
ああ、成長して大人になっても、こういう顔は変わらないんだな、と紬は思った。
それがほほえましくて何だか嬉しくて、「そうだね」とうなずいた。これほどまでに愛を傾ける言葉を、当人である一成に伝えたらどんな反応をするのかな、なんて思いながら。
END
題名からできた話。
一応、「Pinkish Days」で咲也くんに無意識にのろける天馬から派生はしてます。誰相手にしようかなと思ったけど、咲也くんも万里も出てるので、ここまで来たらリーダーズだな!というわけで紬です。今まで黙ってた反動と、天馬がすでに覚悟を決めてるのでわりと素直にのろけてくれると思ってる。